色と光の関係。光によって色の見え方はどう変わる?【後編】

前回までに、かなり色の基礎知識が身について来たのではないでしょうか?

 

今回は色と光シリーズ完結編。

色同士の相性についてです。

 

もはや光は関係ないように感じるかもしれませんが、何度もお伝えするように色=光なので、そこは基本として押さえておいていただければと思います。

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色と光の関係。色の相性とは?

例えば服を選んでいる時、「なんかこのパンツとこのトップスの色が合わないなぁ」とか、

例えば何か色を塗っている時、「この色とこの色を隣り合わせに塗るとすごく良い!」とかいったことを感じたことはありますか?

 

それこそが色の相性です!

色相環

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まずは色の考え方の1つである色相環というものを見てみて下さい。

 

※色相環と一口に言っても様々なバリエーションがあるのでこれは1つの例です。

 

隣り合う色が似ているものを並べていくと輪っか(環)になるというものです。

 

これを軸に色の相性の話を進めていきます。

 

同一色相

同じ色とイメージしがちですが、ちょっと違います。

 

上図の色相環上では同じ色ですが、その色にさらに濃淡を加えた色同士のことです。

 

遊びはないですが、まとまりは1番です。

類似色相

 上図で言うと、隣り合う色同士のことです。

違う色相ですが、似ているので違和感を感じない配色です。

中差色相

3つ離れたの色相同士です。

3つ離れると、ぜんぜん違う色味になることが分かります。

 

ある程度変化を感じさせつつ、ケンカもしないようなバランスです。

対照色相

5~6つ離れた色味です。

お互いを強調しあうのでインパクトがあります。

 

特に、180度正反対の色は補色と言い、最もお互いを引き立てあう効果があります。

しかし、目がチカチカする印象にもなります。

色の相性

ここからは、今回の記事の本題である色の相性についてです。

色相環の知識をベースにそれぞれの効果を見ていきましょう。

なじみ

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上記の類似色相の応用です。

似ている色同士は、なじみが良いのでまとまりのある印象になります。

 

ヘアカラーでは自然なツヤ感を表現できます。

強調

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こちらは上記の対照色相です。

正反対の色同士はお互いを強調するので、立体感や動きなどのデザイン効果を表現できます。

グラデーション

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なじみの応用として、グラデーションは光が反射したように見え、よりツヤ感を表現できます。

色と光の関係。配色の考え方。

ここまではご理解いただけましたか?

さらに進めて配色によっての色の相性を見ていきましょう。

対比

背景の色がメインの色に影響を及ぼすことによって、背景との違いが強調されて見える現象です。

明度対比

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明るさの対比です。

メインのグレイは背景の明るさの影響を受けて、左は暗く見え、右は明るく見えます。

色相対比

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色味の対比です。

同じオレンジですが、左は赤寄りに、右は黄色寄りに見えます。

彩度対比

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鮮やかさの対比です。

左の方がやや鮮やかに見え、右の方がやや濁って見えます。

同化

対比とは逆に色同士が接近すると、お互いが引っ張られて見える現象です。

明度の同化

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左は白線により、青が明るく見え、右は黒線により、青が暗く見えます。

色相の同化

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左はオレンジが赤寄りに見え、右は黄色寄りに見えます。

彩度の同化

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左は、ピンクが鮮やかに見え、右は濁って見えます。

まとめ

いかがでしかでしょうか?

ほんの一例をご紹介していきましたが、色同士はちゃんと相性を考えて配色しないと狙った効果を得られません。

 

そのことを意識しながら、僕たちヘアカラーリストはお客様の髪を染めています。

 

メイクや服のコーディネートなど日々の生活で意識してみてください。