皆さんは髪を染める時はいつもどこでどうやって染めていますか?
ざっくりとは【家で自分で染めるというタイプの方】と【美容院でしか染めないタイプの方】に分かれると思います。
そして、このブログを読み始めていただいた方の中にはセルフカラーでという方も多いはず。
そして僕がそれを否定することはありません。
なぜなら、市販のカラー剤のことは良くわからないからです。
ということでこんにちは。
ヘアカラーリスト今井です。
ちなみに僕は自分自身がヘアカラーリストという美容師なので、もちろんセルフカラーという選択肢はないです。
ですのでセルフで市販のカラー剤を使って染めるということはありません。
毎回ウチのスタッフに染めてもらっています。
そこで僕は思いました。
「良くわからないなら、分かるようになるためにやってみよう!」
「どうせなら自分の髪で実験してみよう!」
と。
今回の記事では、カラーリスト(美容師)がセルフカラーのカラー剤を使って染めた感想をつづっていきます。
正直、今まで思っていたのとは違う結果が出ました・・・。
セルフカラーのカラー剤を使って染めてみた
ということで、今回は僕自信が実験台となりセルフカラーのカラー剤で髪を染めました。
そして、結論から言うと「以外と悪くない…!」と思いました!
カラーリストとしてのプライドというバイアスがかかった状態での予想は「まぁどうせ大したことはないだろう」でしたが、その予想を裏切られましたね・・・。
企業努力に完敗です。
さて気を取り直して内容をお伝えしていきます。
まず今回使用したカラー剤はこちら↓
hoyuのビューティーンです。
ただ、使うカラー剤はセルフカラー用の市販品とはいえ、完全にセルフで染めてしまうと慣れていないこともありムラ染まりになるのは必至。
それではカラーリストとして仕事ができなくなってしまうので、さすがに染める工程はカラーリストに染めてもらいました。
その点だけご了承ください。 それではまずビフォーの状態から⇓
前回のカラーから約1カ月経っている状態なので、ハイライト部分の毛先が退色し切ってキンキンです(笑 根元の黒髪も約1㎝伸びています。
そこに市販のカラー剤でカラーをしてもらって、シャンプー。
その後乾かした状態がこちら↓
キンキンの毛先の色が落ち着いて、全体的に色味が入ったことで少し暗くなりました。
正直、想定よりは暗いと感じるくらいでしたが。
このあたりはプロ用のカラー剤とは違いパッケージの裏面を参考にするしかないですが、それも詳細が分からないのでザックリしていて難しかったです(笑
モノトーングレージュという色味自体はよく表現されていると思います。
染めあがりのコンディションも悪くなく、毛先のパサつきも感じませんでした。
カラー剤自体は明るくなる性質のあるタイプのものなので、毛先にも負担はかかっているはずですが、ひとまず手触りが良いのはカラー剤の中に含まれるトリートメント効果だと思われます。
以上が染めた直後の雑感です。
セルフカラーの1か月後
さてセルフカラーで染めた後1ヶ月経過の髪がこちら↓
1ヶ月分髪が伸びてヘアスタイルが崩れていますが、そこはひとまずどうでも良いとして。(笑
注目すべきは全体的な色落ちです。
この1ヶ月はいつも通りちゃんとカラー用シャンプーを使うなどして色落ちしにくくなるようにケアしていました。
セルフカラーだから落ちやすいシャンプーを使ったとかではありません!!!
それで、しっかりケアはしていたものの上記の通り、明るくなる性質のカラー剤なので、いったん落ち着いた色味が退色しきって、また毛先がキンキンになってしまった。
という状態です。
ただ、退色はしているものの手触り自体はそこまで悪くならなかったことと、染める前より明るくなってしまった!なんてこともなかったので、市販品としては悪くないと感じました。
セルフカラーとは
ここでセルフカラーって何?ということを整理しておきましょう。
まぁ読んで字のごとくなんですが、【自分で染める】ことをセルフカラーと言います。
美容師がプロ用のカラー剤を使って自分で染めるということはほとんどないので、『セルフカラー=市販のカラー剤で染める』と認識していただくとほぼ間違いありません。
大枠で言えば、自分で染めていなくとも例えば家族や友だち等に市販のカラー剤を使って家で染めてもらう形もセルフカラーと呼ぶこともあります。
いずれにせよ、セルフカラーとはプロの手を借りないと理解しておきましょう。
セルフカラーとサロンカラー(美容院で染めること)の違いについて詳細はこちらの記事をご参照ください
市販のカラー剤は美容室のカラー剤と同様、研究・開発が進み、【質】がどんどん良くなっています。今回の記事で最新の【ホームカラー】と【サロンカラー】それぞれのメリット&デメリット、そして違いをお伝えします!
セルフカラーのリスクは?
セルフカラーで使う市販のカラー剤のリスクは ・ダメージ ・ムラ染まり という2点が挙げられます。
順を追ってご説明していきます。
ダメージ
セルフカラーは基本的に明るくする性質を持ったカラー剤が大半です。
これは【黒染め】や【髪色戻し】のようなカラー剤も同様にです。
髪が暗くなるように濃い色素がたっぷり入っていますが、実は性質としては明るくなる性質を持っています。
基本的に、髪の毛は明るくする時に(明るくする性質を持ったカラー剤を塗った時に)ダメージを受けます。
ということは、根元の黒髪や白髪を染める目的であれば、そのダメージは致し方ないものですが、髪全体をカラーチェンジする目的で染めると毛先は余計なダメージがかかるとも言えます。
美容院で扱うプロ用のカラー剤には、明るくする性質が全くないものも沢山あります。
根元は最小限のダメージで染めて、毛先は明るくする性質がない=髪にダメージのかからないカラー剤で染めることも可能ということです。
ムラ染まり
そしてセルフカラー、それこそご自身でカラーをすることで、ムラに染まる可能性があります。
セルフカラーをしている多くの方が「自分で見えるところは注意してやるけど、後ろは結局クシャクシャっとやっちゃう」とおっしゃいます。
そうなると、根元は染まっていたり、染まっていなかったり。
毛先は暗くなっていたりいなかったりでムラ染まりです・・・。
セルフカラーするにも、せめてご自身で見えるところのみにするか、誰かに塗ってもらうか にしましょう。
それでも【根元だけ塗る】というのは難しいものなのでムラっぽくなってしまうかもしれないですが。
ムラになってしまって直したい!という場合はもちろん美容室に来ていただければ出来る限り直せます!
が、美容師でも【ムラを直す】のは大変なので、おそらく思いのほか時間と予算はかかるものと思っていてください。
セルフカラーには以上のようなリスクがあるので、注意しましょう。
セルフカラーのまとめ
実は僕自身、『自分の髪を市販のカラー剤で染める実験』をするのはこれで2回目です。
約5年ほど前にも同様に実験をしたところ、退色した後に髪がもの凄く傷んで染める前より髪全体が明るくなってしまいました。
しかし、この5年でのカラー剤の進化はものすごく、上記の様にダメージはかなり抑えられています。
とはいえリスク自体は変わらずあるので、プロからすればやはり手放しでオススメは出来ません。
その後の修正も大変ですし、美容師というより結局お客様ご自身が2度手間3度手間のお金と時間になってしまいます・・・。
それでも「カラーしたい!」というお気持ちはもちろん分かりますので、いきなり手を出さずに担当美容師と良くご相談の上で『どこまでセルフでやるか、どこからは美容院でやるか』というように決めると良いと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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