シャンプーと一口に言っても、今やその種類は無数にあります。
ドラッグストアは言わずもがな、美容室では美容室専売品のシャンプーや、その美容室オリジナルの物まであるので、もはや世の中にどれだけ種類があるのかわかりません。
そうなると、本当におすすめの、自分に合ったシャンプーはどうやって見つけていけば良いのでしょうか…。
今回の記事で紐解いてみましょう!
おすすめのシャンプー紹介webサイトは参考程度に!
主にシャンプーのボトルのウラ面などに記載されている内容成分一覧。
これは厚生労働省の薬機法により記載ルールが決められています。
参照:医薬品医療機器等法(薬機法)
法律の表記はややこしいですね…^_^;
ひとまずここで抑えておきたいポイントを簡単にお伝えすると
・多く配合されている順に記載すること
・全成分中、1%以下の配合成分は順不同でOK
というくらいです。
これを元に話を進めていきます。
シャンプー解析サイト
「自分に合ったシャンプーってなんだろう?」
と思って検索したとき、最初の方でたどり着くwebサイトでシャンプー解析なるサイトを見たことがある方は多いと思います。
シャンプーの内容成分を分析して、このシャンプーは良い・悪いを判断してくれているサイトです。
いかにもな内容で書いてあるので思わず信用したくなります。
でもこれが注意点なのです!
順を追って説明していきます。
シャンプーの内容成分
シャンプーの目的は『髪の汚れを落とすこと』
ですが、シャンプーの内容成分は洗浄成分だけではありません。
他には、きしまないようにするコンディショニング剤・クリーム状にする為の増粘剤・香料・防腐剤などが含まれています。
そして、これら内容成分が、先にお伝えしたように多く含まれている順に記載されています。
ポイントはここです!
最初の方に水か界面活性剤が書いてあります。
↑【ラウレス硫酸Na】と【ココベタイン】が界面活性剤です。
↑こちらは【ヤシ油アルキルグルコシド】【ココベタイン】【ラウロイルサルコシンNa】が界面活性剤です。
え…?
界面活性剤…って何???
とつぜん難しい名前を出してすみません。
でもこの成分がとても重要なので、できるだけ簡単に説明します。
界面活性剤とは?
簡単に言うと、界面活性剤というのは洗浄成分です!
『水と油』という言葉があるように、通常、水(お湯)と油(汚れ)は直接では馴染みにくいですよね。
つまり髪の毛の場合、お湯だけでは汚れを落とし切れないということです。
そこで界面活性剤の登場です!
界面活性剤は油(汚れ)と水(お湯)の間に入りお互いを馴染ませることで、汚れを浮き上がらせて落とす効果があるのです!
汚れを落とす成分なので、シャンプーだけではなく、食器用洗剤や洗濯用洗剤、歯磨き粉などにも当然ながら含まれています。
シャンプーに配合されている界面活性剤
では、その界面活性剤でシャンプーに含まれているものはどういったものがあるのでしょうか?
実は一口に界面活性剤と言っても、その種類はかなり多くあります。
一つ一つの説明はまた別の機会にするとして、代表的な系統としては、高級アルコール系・アミノ酸系・タンパク質由来系・タウリン系などがあり、それぞれにメリット・デメリットがあります。
例えば、
高級アルコール系は洗浄力・泡立ちは良いのがメリットですが、肌への刺激が強めというデメリットがあります。
アミノ酸系は、低刺激で物によっては栄養成分を含むものもありますが、泡立ちや洗浄力が弱めです。
しかし、界面活性剤どうしは混ぜて作ることができるので、多くのシャンプーは数種類の界面活性剤を混ぜて作られています。
おすすめのシャンプー紹介webサイトに注意な理由
今回もっともお伝えしたいところです!
界面活性剤について説明してきましたが、多くのwebサイトで【良くない成分】としてやり玉に上がっているのが、高級アルコール系の【ラウリル硫酸Na】と【ラウレス硫酸Na】という界面活性剤です。
このどちらかが含まれていたら要注意!
肌や髪に悪い成分だからNG!
と書かれています。
実際はそんなことはありません!!!!!!
確かに、この2つは単品で使われていて、かつ、成分表記で最初の方に書かれていたらNGな場合もあります。
しかし、上記の通り界面活性剤どうしは混ぜることができるので、他の低刺激なものと混ぜて使われていれば全く問題ありません!
更に、これも上記の通り、シャンプーは界面活性剤の他に色々な成分を含んでいます。
その中には、界面活性剤のデメリットを補う成分も当然あります!
全ては配合バランス次第なのです!
単体の成分の効果効能だけでは、何も判断できません!
配合バランス
全ては配合バランス次第と言いました。
そして、最初にお伝えしたように、配合されているものは多い順に表記されています。
ここがまた重要なポイントです!(ポイントが多くてすみません!)
確かに多い順に表記はしてありますが、その配合バランスは企業秘密なのです!
使われている成分とバランスまで書いてしまったら、独自性が何も無くなってしまうので当然ですよね!
そして、もう一つ考えたいのは界面活性剤どうしの配合バランスです。
あくまでイメージですが、図で説明するとこうなります。
図1
図2
図1と図2を見比べてもらえれば一目瞭然ですが、例えば2種類の界面活性剤を混ぜていると言っても、そのバランスはメーカーやそのシャンプーによって全然違うのです!
つまり、ここでも単体の成分で良し悪しは判断出来ないと分かって頂けると思います。
更に!最初の方で【全成分中、1%以下の配合成分は順不同でOK】と書いてあったのを覚えていますか・・・?
これについても、配合バランスが企業秘密なのでいったいどの成分が1%以下なのか?は分かりません。
まぁそうは言っても、成分表記の前半で1%以下ということはないだろうとは思いますが、極論それも推測の域は出ないわけです。笑
本当におすすめのシャンプーは【診断】が必要です
長々と説明してきたので、シャンプー解析サイトは信用できないことはお分かりいただけたと思います。
が。
では本当におすすめのシャンプーはどうやって知れば良いのでしょうか?
それには、いろいろなことを直接診断する必要があります。
毛髪・頭皮診断
まずもって1番診断したいところは、当然髪と頭皮です。
そのシャンプーのメリット・デメリットがダイレクトに出る部分なので、そもそも髪と頭皮に合うシャンプーであることは大前提です。
視診・触診・問診
調べ方としては、プロである美容師が見る・触ることで判断します。
様々な髪質・肌質を知っているので、見て触れば大体のことは分かります。
そして、問診も重要です。
どういったお悩みがあるのか?
アレルギーはあるか?
髪を洗うのは朝か夜か?
今後ヘアスタイルをどうしていきたいか?
などなど。
実際にお会いして質問させて頂かないと分からない情報があり、それを元にしないと無数にあるシャンプーからベストなんて選べません。
ライフスタイルは一人一人違うのですから。
webサイトで一方的に『こんなお悩みの方にはコこのシャンプーがベスト!』なんて、無責任な事は絶対に言えません!(こういったものがあります。というご紹介までに留めます。)
ご自身におすすめのシャンプーは信頼できる美容師に相談しましょう
以上の理由から、シャンプー選びは信頼のおける美容師に相談するのが1番良いです。
その美容師が働いている美容室に置いてあるシャンプーの種類はある程度絞られているはずですが、その分、美容師はしっかり効果効能を把握しています。
そしてお客様の髪や頭皮、ライフスタイルを知っています。
ベストなシャンプーを紹介してもらえるはずです。
シャンプーは単体で考えない
最後にもう一つだけポイントを。
今回はシャンプーのことについて書いてきましたが、普段皆さんはシャンプーだけで洗髪を終わりますか?
ほとんどの方はコンディショナーも付けていると思います。
シャンプーとコンディショナーはセットで考えられて製品の特徴としているメーカーもあります。
シャンプーで足りないところをコンディショナーで補う。
同時に使って効果効能が100%発揮されるものも多くあるので、こちらも参考に美容師に相談してみて下さい。
まとめ
長くなりましたが、ご理解頂けましたか?
ポイントを整理していきましょう。
・シャンプー解析サイトはアテにしない
・シャンプーは洗浄成分【界面活性剤】が含まれている
・界面活性剤にはそれぞれメリット・デメリットがあり、混ぜて配合されていることが多い
・コンディショナーとセットで考えると、よりお悩みを解決しやすい
・全ては信頼できる美容師に相談して決めるのが1番!
このことを抑えておけば間違いはないでしょう!
皆さまが、より良いシャンプーに巡り会えますように。