長年美容師をしていると、お客様からよく聞くお悩みの1つとして「年齢と共に髪のボリュームがなくなってきた…」というものがあります。
僕自身まだ30代半ばですが、やはり20歳前後の時に比べてやや髪が柔らかくなったと感じています。
そこから少しケアをするようになって、今はハリが戻りました。
そこで今回はの記事では、髪のボリュームダウンの原因と対策についてです。
髪のボリュームダウンの原因
髪のボリュームダウンは主に次の4が原因です。
肌のハリ
血行不良
髪の密度
髪のダメージ
それぞれについて詳しく解説していきます。
肌のハリ
何もお手入れをしないでいると、加齢と共に肌のハリが落ちていきます。
それ自体は直接髪に影響しないのですが、肌のハリがないと重力負けて肌も下に引っ張られていきます。
当然ながら肌は全て繋がっているので、頭頂部が1番引っ張られることになります。
肌が引っ張られることによって毛穴も下に向くので、髪の毛が生える根元が寝てしまいボリュームを感じにくくなります。
血行不良
髪の毛は、血から栄養をもらって作られています。
ですので血行が悪くなると、栄養不足により、より良い髪の毛が生えてきにくくなります。
髪の密度
加齢などの影響で、髪の密度が低くなることによってボリュームダウンします。
厚みがあるほどボリュームが出るのは当然なので、上記の血行の話でも触れたように、しっかりと栄養を与えつつ髪の密度が低くならないように注意していきましょう。
髪のダメージ
体が疲れているほど元気が出ない状態と同じように、髪の毛は傷んでいればいるほどハリが無くなります。
つまり、極力髪を傷ませないことが重要です。
余談ですが、よく「ちょっと傷んでるくらいの方がボリュームが出る」という声を聞きます。
これはダメージによって髪が乾燥し広がっている、もしくは、絡まりやすくなっている状態です。
見た目にはボリュームとして捉えられますが、髪や頭皮に良いわけではないので、出来るだけ下記のような別の方法でボリュームを出しましょう。
髪のボリュームをダウンさせない為には
原因が分かったところで、それぞれの解決方法をお伝えしていきます。
こちらも4つ抑えておきましょう。
頭皮のリフトアップ
頭皮の血行促進
髪の密度を高める
髪のダメージケア
です。
頭皮のリフトアップ
頭皮のハリを出し、重力に負けて下に下がっていかないように、頭皮のマッサージをしてリフトアップをしましょう。
お風呂に入っている時など、体が温まっている状態のときに、指でも良いので頭皮を動かすように上に上にマッサージしていきます。
できるならば、頭皮専用のブラシを使うと、よりマッサージ効果が高まるとともに、血行も良くなるので一石二鳥です。
頭皮の血行促進
上記のように、頭皮用ブラシでのマッサージも効果的です。
それ以外には、頭皮用のシャンプーや美容液など、直接頭皮の血行促進を促すアイテムもあります。
いずれかの方法で血行を良くすることで、ハリのある髪の毛が生えてきやすい環境を作りましょう。
髪の密度を高める
こちらも血行促進に近いイメージですが、今は髪の密度を上げることが比較的できるようになってきています。
しっかりと使い続けることで、髪を増やす、あるいは減っていくスピードを遅らせることができます。
いろいろなメーカーからアイテムが出ているので、できる限り美容師と相談の上、間違いない物を選びましょう。
まだまだこのタイプのアイテムは価格が安くはない物が大半なので…。
髪のダメージケア
髪のダメージがボリュームダウンにつながることはお伝えした通りです。
ですので極力髪を傷ませないようにすると共に、今のダメージをケアする必要があります。
今は一概にダメージケア=ツルツルな髪ではなく、髪のダメージを補修しながら、同時にハリを出せるようなシャンプーなどもあるので担当美容師と相談されることをおすすめします。
髪がボリュームダウンして見えない方法
最後に、物理的にボリュームダウンして見えないように工夫する方法をいくつかご紹介します。
簡単にできるワザもあるので読んでみてください。
髪を切る
髪の毛は意外と重いです。
長ければ長いほど、髪の毛自身の重さで下に落ちていくので根元のボリュームが潰れてしまいます。
可能な限り短く切り、髪の毛を軽くすることで、根元が立ち上がりやすくできます。
分け目を変える
いつも同じ分け目でいると、その分け目で固定されるようにクセができる(=毛穴の向きが決まる)ことになります。
これも根元が立ち上がりにくい原因となるので、分け目を変えるだけで、フワっと立ち上がりやすくなります。
乾かし方を工夫する
何も考えずにドライヤーを当てているだけだと、結局いつもと変わりません。
まず乾かす前に、固まるタイプのスタイリングムースではなく、ボリュームか出るタイプのトリートメントムースを根元に付けます。
お持ちであれば、頭皮には血行促進できる美容液も付けておきましょう。
物によっては、この美容液の中に少し髪にハリが出る成分が含まれているタイプもあります。
その後、生えグセと逆方向に乾かして根元を立ち上げます。
これだけで格段に根元の立ち上がりが変わります。
もちろん、単純に根元を立ち上げるようにブローしたり、ヘアアイロンやホットカーラーで巻くのも効果的です。
パーマをかける
物理的に形を変えることで、根元を立ち上げます。
その後、伸びてきた時の対処法によっては逆効果にもなりかねないので、こちらも担当美容師とよく相談してください。
ハイライトカラーで染める
物理的には何も変わりませんが、視覚効果として立体感が出ます。
色は明るいほど膨張して見える(=ボリュームが大きく見える)ためです。
※色の視覚効果について詳しくはこちら↓
かと言って、髪全体を明るくするのはライフスタイルとしてNGという方もいるでしょうし、単純に明るくするほど髪は傷みます。
ですので、ハイライトの立体感を演出する効果は絶大です。
特に、乾かし方と連動させることでより効果を発揮します。
まとめ
いかがでしたか?
ボリュームダウンの原因は大体限られています。
今回ご紹介した原因と対策方法であれば、今よりも確実にボリュームダウンが気になりにくくなるばすです。
今日から出来ることもあると思いますので、ご活用くだされば幸いです。